煎茶道教室のお稽古とは
こんにちは。
煎茶道 東叡山翼仙 教室の翼仙です。
今回は煎茶道教室のお稽古についてです。
煎茶道(せんちゃどう)とは。
煎茶道とは、茶道の一流派(りゅうは)です。見た目の大きな違いは、茶葉をもちいて、急須でお茶を淹れる点です。
ゆえに茶葉をつかう茶道を煎茶道、抹茶をつかう茶道を抹茶道(まっちゃどう)とわけて呼んだりします。
流派は300以上あるといわれていて、日本全国に独立した流派があるといわれています。
煎茶道をおこなっていた著名人といえば、江戸時代の画家である伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)や頼山陽(らいさんよう)、明治時代の文人である富岡鉄斎(とみおかてっさい)などがあげられます。

煎茶道教室のお稽古ってどんなことするの?
煎茶道教室では、どんなカリキュラムで、どんな時間配分で、具体的になにをするのか、皆さまご存知ですか?
抹茶道では、教室の掃除をしたり、割り稽古(わりげいこ)で少しずつ基礎を身につけてたり、お抹茶を点てたりとイメージしやすいかと思います。
それでは煎茶道教室では、どんなことするのでしょうか。
煎茶道のお稽古とは煎茶道はさまざまな流派があり、それぞれがお稽古に工夫しておりますので、今回は、煎茶道 東叡山翼仙教室を例にして、説明させていただきます。
お稽古は、いわゆる形稽古(かたげいこ)でおこなわれます。形稽古とは、文字通り流派がつくった形(かた:型でもある)を磨くためのお稽古です。流派が技術を蓄積してできた形を反復練習します。

お手前を覚える。
お手前では、足の運び方、お道具の扱い方、指先のそろえ方、座り方などを気を付けながら、お茶を淹れていただきます。
当流では、あまり割稽古(わりげいこ)はおこなわず、基本となる「平成一景(へいせいいっけい)」という、シンプルかつ基礎が詰め込まれた形を通しでおこなえるようお稽古をします。
水屋(みずや)を覚える。
水屋とは、茶事の手前に必要となる茶道具や水などを用意したり、茶器や茶巾を洗ったりする場所です。お手前をおこなう準備をするのもお稽古の1つです。
座学(ざがく)をする。
煎茶道の歴史や煎茶道具の作られ方、職人さんの想い、原材料などの入門部分を学びます。
また、茶会見学や美術館、博物館へ出かけるなど、あなたの興味を示す分野を見つけていきます。
座学の場から生まれる、あなたの探究心を大切にしています。
煎茶道って何を学べるの?
先述したようなお稽古をとおして、お弟子さんは以下のことを学べます。
・おもてなし=礼儀作法が身につく。
東京オリンピック選定のIOC総会において、フリーアナウンサー滝川クリステル氏が述べた有名な一言「おもてなし」。
日本の伝統文化、とくに煎茶道を学ぶと、自然と”おもてなし”が身につくようになります。
煎茶道では、有名な言葉として「一期一会(いちごいちえ)」があります。お茶席という空間がなければ、一生出会うことがなかった人と交流できる、その一瞬の時間を大切にすることが、煎茶道の大事な教えの1つです。
とくに煎茶道は、お客様とのコミュニケーションを大事する文化ですので、煎茶道を習ういじょうは、おもてなしという言葉と向き合い続けなければいけません。
・立ち振る舞い=姿勢や見た目が良くなる
煎茶道では、抹茶道と同じように、立ち振る舞いや所作を、いかに美しく行うかを重要視します。一つ一つのお道具を扱う所作は、身体にしみこみ、やがて日常生活でも美しい立ち振る舞いを行えるようになります。
・伝統文化を学べる=知的な趣味が増える。
グローバル化が進んだ今、海外とのコミュニケーションも増えていきます。その際に自分の国のことを説明するさい、自信をもっていえることはなんでしょうか。おそらくそれは文化です。ご先祖さまや先人たちが、「それは大切だ、次世代に残そう」としたものが、今残っている伝統文化です。そんな文化を包括的に学ぶことができます。