京都紅葉の名所「東福寺」で絶対に見てほしい国宝・龍吟庵の絶景庭園

京都東福寺の通天橋の紅葉

京都東福寺にある国宝・龍吟庵の絶景石庭をご紹介します。

木々が色づく季節、紅葉の名所がたくさんある京都は、より一層綺麗な町になります。

みなさん秋はいかがお過ごしでしょうか。

今回はこの時期に人気な京都紅葉のスポットである東福寺(とうふくじ)、その東福寺でこの時期にしか公開されない国宝・龍吟庵(りょうぎんあん)で、みなさんに絶対に見てほしい石庭をご紹介させていただきます。

京都五山・東福寺とは

慧日山東福寺(えにちさん とうふくじ)は臨済宗東福寺派大本山の寺院です。

嘉禎年間(1285年-1288年)に、摂政関白である九條道家(くじょうみちいえ)によって創建され、円爾弁円(えんにべんえん:聖一国師)が最初の住職をつとめました。境内は広く、日本最古の方丈建築である龍吟庵や、日本最大の禅宗寺院の三門(さんもん)を持ち、京都五山の第4位に数えられる禅宗寺院の名刹(めいさつ)です。

東福寺の国宝「龍吟庵」とは

国宝・龍吟庵(りょうぎんあん)とは、広大な東福寺の境内にある三大名橋「偃月橋」(えんげつきょう)、煎茶道の祖・売茶翁(ばいさおう)ゆかりの洗玉澗(せんぎょくかん:渓谷をながれる川)にかかる名勝の橋を越えた先に、普段滅多に公開されない、東福寺の塔頭の1つです。

書院造と寝殿造りの名残をとどめる、現存する日本最古の国宝の方丈建築をもつ、東福寺第三世住持・大明国師(だいみんこくし)のかつての住居でした。

国宝「龍吟庵」の”無の庭”

京都紅葉の名所「東福寺」の国宝・龍吟庵の”無の庭”

国宝龍吟庵で一番大きな広間である室中(しっちゅう)、室町幕府4代目将軍・足利義持(あしかがよしもち)がかいた扁額(へんがく)を掲げる、格式高い部屋から正面に見えるのが、「無の庭」です。

禅の局地である「無」を、あえて一切装飾の石組みや苔など何も置かないことによって表現しています。

日本最古の寝殿造(しんでんづくり)の様式を残す、皇室ゆかりの方丈建築の前にある「無」の庭。

立派な唐破風屋根(からはふやね)のついた唐門を強調しているようにも見えます。

何も置かないことによって、何かを考えさせる。日本文化はよく“引き算の美学”と言われますが、この庭はそれを表しているように思えます。

国宝「龍吟庵」の”龍の庭”

京都紅葉の名所「東福寺」の国宝・龍吟庵の”龍の庭”

また次の庭に行こうとするときに見える稲妻型の竹垣。

とても日本のお寺では見たことのないデザインです。

なんとこの稲妻模様の竹垣は、奥につづく「龍の庭」のイントロダクションとして、龍や麒麟が住む天井世界に轟く雷を表現しているのです。

静的な無の庭からの、動的な龍の庭。対照的な2つの庭で、シンプルな石庭なのに、激しい個性を感じます。

庭全体に敷いてある白砂と黒砂、それを雲の様にモクモクした仕切りを瓦で表現しています。

向かって左側に位置する一際大きい石組は、龍の頭をイメージしています。

あえて端に石組みを置くことで、天井世界を自在に活発に動く龍が想像できます。

国宝「龍吟庵」の不離の庭

京都東福寺の国宝「東福寺」

最後のお庭は、こちらの赤い石庭です。

鞍馬石を細かく砕いた赤砂を敷いて、中央に長い石を臥せたように置き、両側に白黒の斑点のある二つの石が置かれています。

こちらの「不離の庭」は、一面の赤砂が特徴的な庭園で、この龍吟庵を建てた大明国師(だいみょうこくし)の幼少期のストーリーにユリアするそうです。大明国師が狼に襲撃されそうになったところを、2頭の犬が守ってくれた、というエピソードから、動画中央にあるのが大明国師、左右にあるのが犬を表している石組で表現しています。

いままでは石庭や枯山水(かれさんすい)といったら白砂や黒玉石がベースでしたが、こちらのお庭は、庭を絵画に見立てて絵付けをした、というこを表現しているのだとか。

東福寺の国宝・龍吟庵の基本情報

東福寺の国宝・龍吟庵のお庭はいかがでしたでしょうか。

京都を代表する作庭家・重森三玲(しげもりみれい)氏の作成で、テーマは「永遠のモダン」

かっこいいですね。普段は非公開で、紅葉シーズンぐらいしか長期間公開されないので、ぜひ紅葉観光にお越しの際は、お立ち寄りくださいね。

住所:〒605-0981 京都府京都市東山区本町15丁目778

拝観時間:9:00~16:00

問い合わせ:075-561-0087

アクセス:JR奈良線・京阪電車京都線「東福寺駅」より徒歩15分

国宝・龍吟庵を作庭した重森三玲とは

昭和の天才作庭家・重森三玲(しげもりみれい:1896‐1975)とは、岡山県でうまれそだち京都に移住。

作庭や庭園研究のみならず、茶の湯や生け花、日本画など多彩な分野で才能を発揮した芸術館です。

庭園を「芸術作品」ととらえ、普遍的な美と永遠のモダンの表現をテーマとした多くの作品を残されています。

国宝・龍吟庵の方丈庭園は、三庭とも1964年の作品です。