日本茶とは|日本茶の日や京都の宇治茶についてまとめました。
目次
日本茶(にほんちゃ)について、歴史や有名な京都の日本茶についてご紹介します。
日本茶(にほんちゃ)の歴史や、日本茶の日、京都の宇治茶(うじちゃ)について、まとめた記事です。
こちらの記事は、以下のような方におすすめです。
・日本茶とは、日本茶について知りたい。
・日本茶の日って?
・京都の日本茶って宇治茶?
・日本茶の歴史について知りたい。
日本茶(にほんちゃ)とは
日本茶とは、日本で作られたお茶で、日本でよく飲まれるお茶の総称をそう言い、別に「緑茶(りょくちゃ)」とも称されます。日本茶の種類 ·は、煎茶(せんちゃ) · 玉露(ぎょくろ) · 焙じ茶(ほうじちゃ) · 玄米茶(げんまいちゃ) · 抹茶(まっちゃ)などがあり、その原料である「茶(ちゃ)」から、製造工程(せいぞうこうてい)の違いによって、何種類ものお茶が生まれます。

日本茶の日とは
日本茶の日は、毎年10月31日に記念日として制定されました。1191年(建久2年)のこの日、臨済禅宗(りんざいぜんしゅう)の開祖・栄西(えいさい、ようさい)が中国の宋(そう)から帰国し、茶の種子と製法を持ち帰ったとされる日です。
ちなみに、日本茶の日にちなんだ行事として、栄西禅師が建立した京都建仁寺(けんにんじ)の四頭茶会(よつがしらちゃかい)が有名です。 建仁寺四頭茶礼とは、起源は中国の南宋・元の時代、大きな寺院にて行われていた茶礼で、日本には鎌倉時代に栄西禅師が禅と共に伝えられたとされています。室町・桃山時代以降流行し盛んに用いられた作法です。
建仁寺の基本情報はこちらです。
住所:〒605-0811 京都府京都市東山区小松町584
拝観時間:10時~16時30分
問い合わせ先:075-561-0190
アクセス:京阪電車「祇園四条駅」から徒歩7分、阪急電車京都線「京都河原町駅」から徒歩10分ほど
日本茶の歴史
煎茶道の歴史を述べるには、日本のお茶の歴史をさきに話すとわかりやすいです。
日本における初めてのお茶は、諸説ありますが、平安時代に最澄(さいちょう)さんや空海(くうかい)さんが、中国から茶の種を持ち帰ってきたことから一番古い説になります。比叡山延暦寺を建立した最澄は滋賀県大津市の坂本地区に茶をまき、今でも京阪電車「坂本比叡山口駅」の前には、最澄ゆかりの茶畑が”日吉茶園(ひよしちゃえん)”として残っています。
ーーー日吉茶園の基本情報ーーーー
住所:〒520-0113 滋賀県大津市坂本3丁目10
問い合わせ:077-578-6565
アクセス:JR湖西線 「比叡山坂本駅」 下車 徒歩 15分、京阪電車「坂本比叡山口駅」下車すぐ
高野山金剛峰寺を建立した空海は、奈良県南部に茶をまき今では大和茶(やまとちゃ)として、奈良県の特産品になっています。
奈良県宇陀市の佛隆寺(仏隆寺)には弘法大師が伝えたというお茶の臼が今でも残っています。
ーーーー佛隆寺の基本情報ーーーー
住所:〒633-0213 奈良県宇陀市榛原赤埴1684
拝観時間:09:00~16:30
拝観料:入山料200円
問い合わせ先:0745-82-2457(宇陀市商工観光課)
また他にも京都栂尾(きょうととがのお)にある高山寺(こうざんじ)説や、京都祇園(きょうとぎおん)にある栄西禅師(ようさいぜんし)の建仁寺説などありますが、いずれも共通するのは、仏教僧(ぶっきょうそう)であるという点です。
お茶というのは、仏法や経典を持ちかえってきた渡来僧と一緒に、日本にはいってきたといわれています。
日本茶の効用・栄養について
最近では日本茶の効能について研究がすすみ、お茶に含まれる成分と効能がわかるようになってきました。
お茶の成分 | 成分に対する効能 |
カテキン類 | 発がん抑制作用、抗腫瘍作用、突然変異抑制作用、血中コレステロール低下作用、血糖値上昇抑制作用、抗菌作用、虫歯予防、講習予防(こうしゅうよぼう)、抗酸化作用(こうさんかさよう)、抗ウイルス作用、血圧上昇抑制作用(けつあつじょうしょうよくせいさよう) |
カフェイン | 疲労感や眠気の除去、強心作用(きょうしんさよう)、利尿作用 |
ビタミンC | 抗酸化作用、ストレス解消、風邪の予防 |
ベータカロチン | 抗がん作用、抗酸化作用、 |
ビタミンE | 抗酸化作用、老化抑制 |
γ-アミノ酪酸(がんまあみのらくさん) | 血圧降下作用 |
フラボノイド | 血管壁強化作用、口臭予防 |
多糖類 | 血糖低下作用 |
フッ素 | 虫歯予防 |
テアニン(アミノ酸の1つ) | ストレスの軽減作用 |
京都の日本茶である宇治茶とは
宇治茶とは、京都府南部にある宇治市と、それを取り囲む木津川市や宇治田原町(うじだわらちょう)で生産される日本茶のことです。茶葉を粉末にした「抹茶(まっちゃ)」や、旨味成分が凝縮された「玉露(ぎょくろ)」など、あらゆる茶葉が生産され、日本を代表する緑茶の産地です。

煎茶道大阪教室の講師でありブログ記事の執筆者。
大学卒業後、500年続く京都の老舗和菓子屋に勤めるかたわら、煎茶道教授資格を取得。
煎茶道歴は11年以上、大阪の陶磁器・骨董店「笹船屋」にて茶会や煎茶道教室を主催。
専門や地方の工芸品、焼き物・陶磁器、民芸品、和菓子、民俗学。