かりがね茶とは?味の特徴や由来、種類を解説
かりがね茶とは?
かりがね茶とは、日本茶の一種で、煎茶や玉露の製造過程で派生する茎(くき)を集めてつくったお茶です。
別に雁ヶ音茶や雁金茶と書いたり、北陸地方では棒茶(ぼうちゃ)と呼んだりします。
かりがね茶は茎茶のため、味が抽出されるか心配されますが、むしろ茶葉より茎の方が味の成分が多く入っており、より芳醇な味わいが楽しめます。
かりがね茶の由来
かりがね茶の由来は、渡り鳥の雁(かり)が水辺で休む姿から付けられたと言われています。雁が数羽、水辺に浮かんでいる様子と、茎がお湯の上に浮かんでいる様子が、似ていることから名前が付けられたと伝わっています。
かりがね茶の味の特徴は?
かりがね茶の特徴は、茶の茎から抽出される、渋味や苦味が少ない軽やかなおいしさです。
独特の風味と甘みが茎茶の特徴で、お湯に旨味が広がります。茶の茎には渋み成分であるタンニンやカテキンが少量で、茶葉よりも多くの旨味や甘味が詰まっているため、このような特徴がでているようです。
またどの茶葉の茎によるかでも味が異なり、玉露の茎茶なら甘味や旨味がさらに強くなり、煎茶の茎茶になると青々しいお茶の風味が強いお茶になります。
さらに、独特の爽やかな香りが魅力的で、淡いグリーンがかった透明感のある水色が特徴となっています。
かりがね茶の種類とは?
かりがね茶の種類は多く、多少の渋みが感じられる「煎茶かりがね」やあっさりとして旨味のある「玉露かりがね」、また「加賀棒茶(かがぼうちゃ)」といった地域性を感じられる種類もあります。
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かりがね茶の記事はいかがでしたでしょうか。
玉露や煎茶は有名ですが、かりがね茶も根強い人気があるようで記事にしました。
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煎茶道大阪教室の講師でありブログ記事の執筆者。
大学卒業後、500年続く京都の老舗和菓子屋に勤めるかたわら、煎茶道教授資格を取得。
煎茶道歴は11年以上、大阪の陶磁器・骨董店「笹船屋」にて茶会や煎茶道教室を主催。
専門や地方の工芸品、焼き物・陶磁器、民芸品、和菓子、民俗学。