碾茶とは?特徴や歴史、由来を解説
碾茶とは
碾茶とは、緑茶の一種で、抹茶の原材料にもなる日本茶です。栽培方法は玉露と同じで覆下茶園で、製茶過程で蒸す工程がありません。そのため青緑色が際立ち、碾茶のほとんどは抹茶に加工されます。
碾茶の特徴は?
碾茶の特徴は、旨味と甘味にあります。碾茶は、生育過程において、栽培の20日前から日光を遮断し、渋味の成分であるタンニンの発生を抑制します。強い日差しが当たらないように育てると、日が当たって育った通常の茶葉よりも、旨みの多い柔らかな新芽へと成長します。
碾茶の歴史は?
碾茶の歴史は、日本においては、1191年に臨済宗を開いた栄西(えいさい)までさかのぼります。栄西は鎌倉時代に中国に渡って禅宗を勉強した禅僧です。当時の中国である宋で修行した栄西は、碾茶や挽き茶といった抹茶の製法を持ち帰りました。いまでも栄西が建立した京都建国時の養源院では、栄西が伝えたとされる、抹茶を用いた四つ頭茶会が催されています。
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碾茶の記事はいかがでしたでしょうか。
抹茶のベースとなる緑茶ということは知られていますが、碾茶はそのままでも十分美味しくいただけます。
石臼で挽く前の碾茶、ぜひ味わってみてください。
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煎茶道大阪教室の講師でありブログ記事の執筆者。
大学卒業後、500年続く京都の老舗和菓子屋に勤めるかたわら、煎茶道教授資格を取得。
煎茶道歴は11年以上、大阪の陶磁器・骨董店「笹船屋」にて茶会や煎茶道教室を主催。
専門や地方の工芸品、焼き物・陶磁器、民芸品、和菓子、民俗学。