初めてのお茶会の流れや注意点とは?持ち物や当日の流れ、時間を解説
目次
お茶会ってどんなもの
茶道や煎茶道のお茶会とは、日ごろのお稽古やレッスンの成果を披露する場所。皆さんが気合を入れておもてなしをしてくれます。
はじめてのお茶会参加をされる方にとっては、右も左も分からず、分からないことだらけですよね。
今回はお茶会で事前に用意するもの、お茶会の時間や流れについて説明します。
事前に用意するもの
お茶会で事前に用意しておいた方が良いものは、白い靴下、扇子、菓子切、懐紙です。
もちろんどんな形式のお茶会か、どの流派のものか、によって異なります。
ただあって困るものではない、ちゃんと予習してきたと、招いた側に伝えるためにもあった方が良いものをご紹介します。
白い靴下
茶会には白い靴下や足袋を持参すると良いです。
茶道の文化に通じる考えで「外から履いてきたものを茶室に入る前に清潔なものに履き替えることによって、日常の雑念を払い、清浄と緊張感を得るため」に、茶道を習われている方は、一番最初に習うことなのです。 茶道の精神である「和敬清寂」というものがありますが、その「清」の部分につながるこの白い靴下や足袋は、茶道や煎茶道にはかかせないものなのです。
扇子
茶会では、扇子があれば持参したほうが良いです。茶道の世界では、膝の前に扇子を置くことが作法としてあり、茶会においては礼は何度も行うため、扇子が重要になってきます。扇子を自分の前に置くことで相手への尊敬を表すため、座って挨拶をするときに、扇子を席主やお点前さんと自分の間である膝前に置き、それを境として相手に礼を行います。これは自分のその他の間に結界をつくるの役割もあります。
菓子切か黒文字
茶会では、主菓子がでてくるため、それを切り分けて食べる際の菓子切か黒文字があった方が良いでしょう。といってもない場合が多いので、事前に招いてくれた人に相談して、黒文字をもらうか、予備の菓子切を借りておくこともおすすめです。
懐紙
茶会では、主菓子や干菓子が菓子鉢で供され、受け取る必要があるため、皿としての役割を果たす懐紙が必要です。
茶道の懐紙の使い方や身につけ方、種類に関して詳細に解説した記事がありますので、下記もご覧ください。
お茶会の時間
お茶会の時間は、茶席の開始時間と、茶席の終了時間が事前にお知らせされることが多いため、注意が必要です。
茶会の時間が、9時から14時の間を知らされた場合を例にあげて説明します。
茶席の開始時間
9時から14時の間に茶会が行われると情報共有されたとき、受付時間は9時より前になります。
茶席の終了時間
9時から14時の間に茶会が行われるとなった時、14時前には茶会が終わることが多く、受付は13時前後にやめてしまうことがあります。
せっかく茶会に参加する機会になって、現地まで行ったのに、受付が終了していたら勿体ないので、早めに行かれることをおすすめします。
オススメの時間帯
ちなみにお茶会に参加するおすすめの時間帯ですが、2席目からがおすすめです。1席目は、茶会において目上の方、例えば市長や町長、お寺の住職、議員さんといった方が参加されることが多く、緊張感が増します。2席目以降は、わたしの経験上ですが、比較的緩やかな雰囲気になることが多いです。
お茶会の流れ
実際にお客さんとして参加した場合の、お茶会の流れを解説します。
受付
お茶会の場所に到着したら、まず受付をしなければいけません。
お茶会の会場前にあることが多いので、そこで名前を述べて、筆で芳名帳に記入した後、何席目に入るかを決めます。
その際に参加料をお支払いする際は、新札で封筒に入れておいた方が良いです。ここは優先順位は高くないですが、普段茶道をされている方は、月謝を新札で封筒にいれて渡すことが多いです。細かい部分まで気になる方は、新札で封筒に入れておくことをおすすめします。
待合
茶席に入る前に、待合の部屋に通されます。
だいたい茶席が行われている部屋の隣か近くです。
茶席
いよいよ茶席に入ることになります。
注意事項としては、自由席になることが多いため、正客には座らないようにしましょう
正客の席に絶対に座らない
正客とは、床の間の前、その茶席において格上の人が座る席です。その席に座ると、席主とコミュニケーションを取る役割があるため、席主に対して、お道具について質問したり、掛軸やお菓子について尋ねなければいけません。
そして注意が必要なので、自由席であるために、誰も座りたがらず、間違って座ってしまうことがあります。そういった状況を回避するために、茶席に入って席を決める際には、はじめて茶会に参加していること、勉強中であることを伝えて正客は避けるようにしましょう。
お点前
席に座れたら、お点前がはじまります。

煎茶道大阪教室の講師でありブログ記事の執筆者。
大学卒業後、500年続く京都の老舗和菓子屋に勤めるかたわら、煎茶道教授資格を取得。
煎茶道歴は11年以上、大阪の陶磁器・骨董店「笹船屋」にて茶会や煎茶道教室を主催。
専門や地方の工芸品、焼き物・陶磁器、民芸品、和菓子、民俗学。